フランスを代表する家具ブランド、ligne roset(リーン・ロゼ)。ligne roset(リーン・ロゼ)の名前の由来は、ligne(リーン)はコレクションの意味、roset(ロゼ)は創業者一族のファミリーネーム。即ち、”ロゼ・コレクション”の意味になります。今では、ソファばかりではなくテーブル・ベッド・ボード・ラグ・照明・テーブルウェア・インテリアアクセサリーまでコンテンポラリーな生活空間をトータルで提案出来る数少ないフレンチブランドとなっております。

contents (目次)

• 1. timeline (タイムライン)
• 2. designers and their works (デザイナーと作品)
  • Michel Ducaroy (ミッシェル・デュカロワ)
  • Ronan and Erwan Bouroullec (ロナン＆エルワン・ブルレック兄弟)
  • Christian Werner (クリスチャン・ウェルネール)
  • Philippe Nigro (フィリップ・ニグロ)
• 3. upholstery (張り地の選択)

1860年、フランス・リヨン郊外ブリオードで創業したロゼ社。現在のマネージメント、ピエールとミッシェル・ロゼ兄弟の大祖父アントニー・ロゼが創業した会社は、彼と彼の息子(祖父)エミリオと従業員30名程で傘とステッキを作る小さな木工所でした。その後1930年頃には、木やラタン、そして革製の椅子を主に製造する家具会社となります。戦後(1946年)、アントニーの孫で現経営陣の父ジャン・ロゼは主にコントラクト家具事業に参入、企業・学校・病院などの家具製造を始め、デザイナーとのコラボレーションが本格化する企業に変化していきました。

1965年会社は法人ロゼ社となり、この頃から装飾性を取り除いたシンプルなデザインのコンテンポラリーデザインに傾斜し、会社は成長し変貌を遂げます。1963年に発表した総ウレタンのソファはフランス及びヨーロッパの家具業界にセンセーションを巻き起こしました。10年後の1973年はリーン・ロゼにとって革命的なターニング・ポイントとなりました。ジャン・ロゼと彼の息子ピエールとミッシェル・ロゼ兄弟は、リヨン国立美術学校を卒業したばかりのインテリアデザイナー「ミッシェル・デュカロワ」のデザインに心を奪われ仕事を共にすることとなり、1973年「TOGO」が誕生するに至りました。オール・ウレタンの「TOGO」はパリ国際家具見本市で衝撃的なデビューを果たし世界の家具デザイン分野に多大なインパクトを与えました。その結果、リーン・ロゼの名前は世界に知らしめられ、半世紀に及ぶ現在でも世界中で人気のベストセラーの一つになりました。同時に1973年、1号店としてパリに初のブランドショップをオープンし当時では革新的な活動を致しました。それ以来、海外展開も積極的に行い現在では売上の70%が海外で、64か国1,500店舗を超えるブランドショップが展開しております。

4世代に渡る長い歴史の中で培われたフランスの伝統的職人技を社内に有し、約100人を超える個性的なデザイナー達とのコラボレーションから生み出されるハイクオリティな作品がリーン・ロゼの魅力です。

彼Michel Ducaroy(ミッシェル・デュカロワ)がデザインしたROSETTogo(ロゼトーゴ)はリーン・ロゼの代表作でもありますが、ソファの革命と云ってもよい画期的な作品でした。当時、密度の異なる4層の高密度ウレタンを使い、斬新なデザインとキルト式のカバーで全体で被う仕様はまさに驚きの発想で、今もなお、世界から広く支持される作品となっております。

Michel Ducaroy(ミッシェル・デュカロワ)

リヨンの名高い装飾家Cheley ssin家の家系に生まれ、家族の会社とリヨン国立美術学校で学ぶ。ロゼ社がligne rosetブランドを設立した1973年にこのソファROSETTogoを発表。それまでのソファや椅子は高級な木材や革など素材や大きさ・重量感で評価され、居住性やメンテナンス性など実際の使用についての合理性が疎んじられておりました。ミッシェル・デュカロワはデザインだけではなくリラックス出来る座り心地が大切と考え、ウレタンフォームと云う新しい素材に着目をし、ロゼトーゴを生み出しました。ウレタン素材の為、軽量で移動させるのも簡単で、1掛けから3人掛け、また肘付きソファやラウンジなどの色々な選択肢があり、2007年にはキッズ用のミニタイプも発売されました。

Ronan and Erwan Bouroullec(ロナン＆エルワン・ブルレック兄弟)の作品ROSETPloum(ロゼプルム)も今日ではリーン・ロゼを代表する作品となりました。ゆるやかな流れる様なフォルムとソフトで肌触りの良さそうな表情には内部ウレタンの特徴が見事に表れております。

Ronan and Erwan Bouroullec (ロナン＆エルワン・ブルレック兄弟)

1971年生まれのロナン、1976年生まれのエルワン兄弟はフランス・ブルターニュ地方出身で、ヨーロッパでも兄弟で活躍するデザイナーは珍しく、今や世界で最も注目を集めるデザイナーユニットとなりました。現在はVitra、MAGIS、FLOS、そしてデンマークのHAYなどの作品も手掛けておりますが、ロゼ社とのコラボレーションは2001年から始まり2011年のROSETPloum(ロゼプルム)は大きな話題となりました。ロゼプルムはフルーツをイメージさせる独特なフォルムで、ドイツ・レッドドットデザイン賞を獲得、リーン・ロゼのヒット作品として高く評価されております。

Christian Werner(クリスチャン・ウェルネール)がデザインしたソファROSETPrado(ロゼプラド)の特徴は一目瞭然、自由な使い勝手が可能なバッククッション。それはソファ本体とはセパレートになっており、底部に滑り止めが付いておりソファのどの部分(位置)においても背もたれとしてお使い頂けます。一方、本体はシングルベッドとして或いはシェーズロングとしても使え、各自のライフスタイルに対応出来る機能性を備えております。

Christian Werner(クリスチャン・ウェルネール)

1959年ドイツ・ベルリン出身。1992年からドイツ・ハンブルグで自身のデザイン事務所を開設。それ以来、ligne roset(リーン・ロゼ)はじめROLF BENZ(ロルフベンツ)、de Sede(デセデ)、Thonet(トーネット)、Leolux(レオルクス)など世界的家具ブランドとのコラボレーションが始まります。2015年に発表したROSETPrado(ロゼプラド)は人々のライフスタイルに沿ったデザイン性で大きな話題となりました。日本でも多くの展示スペースでこの作品を見かける機会が増えてまいりました。

様々なライフスタイルの中で、より多くの人々が満足できるソファとはどのようなデザインなのか ― この一見過激なソファは、実は「人と人とのふれあいや家族のコミュニケーション」、「調和」をコンセプトに作られました。豊かな創造性をもつフランスのデザイナーPhilippe Nigro(フィリップ・ニグロ)が2010年35歳の時に生み出した”ROSETConfluences(ロゼコンフルアンス)”はパズルに似た革新的なデザインによって腰を掛ける姿勢の多様化を実現し、発売10周年の2019年には座面にポケットコイルを使用してより快適な座り心地にグレードアップ、「ROSETConfluences 2(ロゼコンフルアンス 2)」としてリニューアルされました。

Philippe Nigro(フィリップ・ニグロ)

1975年、フランス、ニース出身。パリで装飾美術とプロダクトデザインを学ぶ。Michele de Lucchi(ミケーレ・デ・ルッキ)と共にキャリアをスタートさせ、Artemide, Alias, Poltrona Frau等へ数々のインテリア製品を発表します。2010年にはロゼ社とのコラボレーションでROSETConfluences(ロゼコンフルアンス)を発表し、家具見本市の話題を独占、レッドドットデザイン賞等、多くのタイトルを獲得。2014年にはフランスの家具見本市「Maison & Objet」のデザイナー・オブ・ザ・イヤーを受賞。現在はligne rosetをはじめとしてHermès Home、Foscarini、driade、Thonet、De Padova、Zanotta等の様々な有名ブランドとのコラボレーションを実現しています。

ROSETConfluences 2(ロゼコンフルアンス 2)
(“Art de Vivre TOKYO 2022展”時に撮影)

こちら、グリーンの優しい色の張り地に包まれたバージョンの写真は、2022年6月にフランス大使館の貿易投資庁-ビジネスフランスにより開催された”Art de Vivre TOKYO 2022展(フレンチライフスタイル展)”にて撮影したもの。実際にその座り心地の良さを体験できた貴重な機会でした。大胆なデザインは意外にもしっくりと空間に落ち着き、人々を迎え入れる温かさを放っていました。

ligne roset(リーン・ロゼ)の製品には、種類豊富な生地と多彩なカラーバリエーションが用意されています。ソファの種類によって、専用生地が用意されているものもございます。
詳しくはこちらをご覧ください。
“ligne roset 公式サイトのFabric選択ページ”
https://www.ligneroset.jp/fabric/field/search/all/

今回の記事でご紹介したソファの適用生地はこちらになります。
“ROSETTOGO(ロゼトーゴ)”、”ROSETPRADO(ロゼプラド)”:
Cランク(カラーバリエーション:6)
Dランク(カラーバリエーション:29)
Eランク(カラーバリエーション:2)
Gランク(カラーバリエーション:9)
Hランク(カラーバリエーション:20)
Iランク(カラーバリエーション:26)
Jランク(組成 コットン46％、レーヨン26％、ポリエステル28％)(カラーバリエーション:3)
Kランク(カラーバリエーション:10)
Lランク(組成 コットン52％、ポリエステル25％、レーヨン15％、麻8％)(カラーバリエーション:4)
Lランク AMARAL アマラル(組成 ポリエステル98％、コットン2％)(カラーバリエーション:13)
Lランク Ultrasuede®(組成 ポリエステル80％　ポリウレタン20％)(カラーバリエーション:51)
Lランク Ultrasuede®(新色)(組成 ポリエステル80％　ポリウレタン20％)(カラーバリエーション:25)
Mランク(組成 ウール50％　コットン40％　ナイロン10％)(カラーバリエーション:2)
Mランク(組成 レーヨン81％　麻15％　ポリエステル4％)(カラーバリエーション:5)
皮革C(カラーバリエーション:4)
皮革E(カラーバリエーション:5)
皮革G(カラーバリエーション:4)

“ROSETPLOUM(ロゼプルム)”:
※ROSETPLOUM(ロゼプルム)専用生地
R-935、936、937(組成 ポリエステル67％、ポリアミド11％、ポリウレタン1％、ウール21％)(※サンプル生地請求不可)
R-851、852、854
R-850、853、855、856、857、858、859

“ROSETCONFLUENCES 2(ロゼコンフルアンス 2)”:
※限定生地(下記の生地のみ取り扱いできます。)
Dランク＝D210、211、212、215、216、217
Hランク＝H-521、522、523、527、530、531、533、535、536、537、538、539、540、541
Iランク＝アヴェニール、I-730、731、733
Jランク＝J-625、626、627
Kランク＝K-841、842、844、845、846、847
Lランク＝Ultrasuede®

弊社IL DESIGN(イル デザイン)でも実際の張地サンプルをご用意しております。必要な方はご連絡ください。カットサンプルをお送り致します。

★弊社IL DESIGN(イル デザイン)はligne roset(リーン・ロゼ)の正規販売代理店です。今回ご紹介した4点以外の製品や、お値段についても、お問合せは下記連絡先からお気軽にどうぞ。